2010年9月14日火曜日

帳合

帳合とは
中国産ウナギかば焼きの産地偽装事件の背景には、水産業界などで一般的な「帳合(ちょうあい)」と呼ばれる商取引があります。

帳簿上の商流と実際の商品の流れが違う取引で、水産卸売会社の魚秀などはこれを悪用しました。しかも、業界には国内で水揚げされた水産物の産地を厳正に管理して産地を証明する商習慣がほとんどなかっただけに問題は根深いです。

帳合は帳簿上で商品の所有権だけを取引します。食品メーカーなどが小売りに商品を納入するまでに、複数の卸業者が介在することが多いのです。中間業者間の実際の商品の流れを省くことで、保管・流通費の削減につながるため、帳合が定着しました。

魚秀がつくったかば焼き製造会社「一色フード」とマルハニチロホールディングス子会社の神港魚類との間で、商社二社を介した帳合を行っていました。ですが一色フードは架空の会社で、かば焼きは魚秀が出荷していました。魚秀は偽装の主体であることを隠すため、神港魚類に販売したかば焼きの一部を買い戻すなどして、仕入れ業者であるように装っていました。

SAPでの帳合管理方法
・ 標準:SAPジャパンでは2000年から帳合や割戻金の業務要件を取りまとめた。
・ 取引先機能を利用して帳合管理を実現できる。

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